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不安と恐怖HEADLINE

不安症(不安障害)・恐怖症

日本語で言うところの「不安」や「恐怖」は元をただせ
ば「怖い」ということを日本語独特の表現で使い分け
ているだけのものです。

   

「恐怖」には具体的な対象があるのに対して、「不安」
はもっと漠然としたものに対する恐怖のとを指してい
ます。

不安は、パニックを起こしたときのように突然生じるこ
ともあれば、数分間、数時間、あるいは数日間かけて
徐々に生じることもあります。持続する時間も数秒間
から数年間までさまざまです。不安の強さも、ほとん
ど気づかないほど軽いものから、息切れ、めまい、心
拍数増加、ふるえ(振戦)などが生じる本格的なパニ
ック発作まで幅があります。

不安が強く、行動や心理的障害をもたらす症状を総
称して不安障害と呼びます。不安障害はかつて神経
症と診断されていたものですが、精神症状として強
い不安、イライラ感、恐怖感、緊張感が現れるほか、
動悸、激しい発汗、頭痛、胸痛、下痢、腹痛などとい
った身体症状として出る場合があります。


不安は本来、脅威や精神的ストレスに対する正常な
反応であり、誰でも経験します。正常な不安は「危機
的状況」に基づいており、生き延びるための大切な機
能として働いています。

危機的状況に直面すると、本能的な不安が発生し、
それが向かうか退くかという緊急反応を誘発します。
血流量が増えるなど体にさまざまな変化も生じ、攻
撃してくる対象から逃げる、あるいは攻撃者を撃退す
るといった対処に必要なエネルギーが身体に供給さ
れます。

ところが、不安が不適切な時や回数が多く生じる場
合、あるいは日常生活に支障を来すほど強く長く続
く場合には、不安症(障害)となります。

不安障害の原因は完全にはわかっていませんが、
不安障害が多発する家系もあることから、遺伝も一
因という考え方もあります。不安は、心理学的には、
親密な関係が破たんする・生命に危険が及ぶ・災害
に遭遇するというストレスに対する反応とみられます。

たとえば、大勢の前で話をすることを「楽しい」と感じ
る人がいる反面、そのことを相当「恐怖」として感じ、
不安になってしまい、発汗、振戦などの症状さえ現
れる人もいます。

不安障害は催眠療法でも改善することがあります。
たとえば結婚式のスピーチを頼まれて、「ちょっと恥
ずかしい」と感じる軽度の不安というケースです。も
っと症状が重くなると、催眠暗示がいつまでも効くこ
とはありませんので、認知行動療法などで対応する
ことになります。